がんがんもんもん

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話したいことは山ほどあるけど

それでも私は何かに触れた、輝夜月ライブの話

みなさんは月でのライブに参加したことありますか?
私はあります!

8/31輝夜月1stliveがzeppVRとそのライブビューイングで行われました。zeppVR?聞いたことないな?ってなるでしょう。それもそのはず、このライブ会場は現実のどこにもない、仮想空間に作られたライブ会場だからです。

そこで行われたのはバーチャルYouTuber輝夜月ちゃんのライブ。
バーチャルYouTuber輝夜月?知らん!って人は、とりあえず動画を見ましょう。


こんな感じ。
あはは、って笑っちゃった人も、なんじゃこりゃ、って拒否反応が出た人も、輝夜月がどういう存在かはわかったんじゃないでしょうか。

そんな彼女が、人類史上初のVRライブを行いました。

何が史上初ですごいのか。
いままでのバーチャルYouTuberのイベントは、大体が現実にキャラクターを召喚して行われていたんですよね。技術的な面は色々種類があるっぽいんですが、まあやってることとしては現実に則すように映像を投影してるわけです。この間行われたバーチャルYouTuberのシロちゃんのバースデーイベントでは、現実への圧倒的な存在感で話題になったりしました。

輝夜月ちゃんがやったのはその逆です。
自分の空間であるVRに観客を呼び込んだ。
そして、VRでないとできないことをした。

まあ!私は!映画館組なんですけどね!!!

VRサイドの感想はじーえふさんの書かれたものがとても熱くておすすめです。

grapefruituhr.hatenablog.com


感想が近いのでかぶる面も多いのですが、映画館サイドとしての感想を残しておくことに意味もあるかなと思って筆を取りました。
映画館でよかったことは、綺麗な角度で見られたことと輝夜月ちゃんの顔がいいところを存分に巨大スクリーンのアップで味わえたことです。いや〜顔がいい。


以下はエモポエムと感動の勢いに身を任せて書き連ねまーす。

まず、会場がすごい。可愛い。
輝夜月ちゃんの飾りと同じ赤青黄のブロックがところせましと並んでいて、うっすら暗い会場は、これから始まるぞ感に満ちていました。
暗くなっても喋り続ける知らんカップルの女の人の「これじゃ朱色じゃーん!もっと原色の赤がよかった〜!」に「お前印刷のCMYKの基本のきも知らん上にMika Pikazo先生の色彩センスに文句つけんのか!?!?!?」と内心キレながら開演を待ちました。

そして開演。

盛大な演出とともに出てくる月ちゃん!!!
と思いきや、サイドからぴょこっとせり上がってきて、ラジオ体操が始まりました。めちゃくちゃアングルのいいラジオ体操です。輝夜月ちゃん、顔がいいな…みたいなことしか考えてませんでした。

上野だったのですが、アイマスライブのライブビューイングに慣れている身からすると、観客がおとなしすぎて不安になりました。
静かすぎて笑っていいのかもわからない。
家で見てたらめっちゃ笑ってただろう場面もほんのちょっと笑い声が聞こえるだけ。
大丈夫か………大丈夫なのか…………???

不安にかられながら、ラジオ体操は終了。
なんだったんだろう今の…

会場が再び暗転し、いままでの軌跡をまとめたオープニングムービーが流れ始めます。
正直オープニングムービーで泣きそうになりました。輝夜月ちゃんの動画、短くて量も少ないので簡単に全部見られるんですよね。だから、たぶん、会場中の人が、彼女の全部を知ってるんです。これまでの全部を。
なんてところに感動していたら、

大きいミラーボールが画面にどーんと映ります。

これ、VRだと降りてきて視界に入って気付くのかもしれないんですけど、ライブビューイングでは突然どんと映し出されて!?ってなりました。

そしてミラーボールの中から輝夜月が登場。

Beyond the moonが流れ始めます。

しかし!会場は!しーん!聞き入る姿勢!しまった!前のめりな自分!立ち上がらない!おとなしく座る。座って聞く。
座った私に対して舞台はせりあがっていきます。
それがね、現実じゃ無理なんですよ。こう!
すごくないですか!?バーチャルじゃなきゃできないこと。現実ではできないこと。

バーチャルが現実の代替ではなくなる瞬間でした。
バーチャルなら、なんでもできる。せっかく現実の制約がないのに、現実と同じことをしていても意味がない。面白くない。想像力の及ぶだけ、そのままに、自由に、何にでもなれるんです。
バーチャルなら「誰でも何にでもなれる」ってよく言ってたんですが、その意味を本当に理解させられたというか、心にそのまま新しい概念が入ってきたというか…

 


というようなことを書いていました。

そこに輝夜月ちゃんが歌っている歌詞
「遠い世界の君と思い出作り」
が耳に飛び込んできて、またびっくりして、びっくりしてる間に曲は終わって、トークタイムに入りました。

おなじみの「おはよおおおお!!!!」「起きてえええええ!!!!!」のレスポンスでようやくちょっと声があがりはじめます。でもやっぱりいつもと比べるとめちゃくちゃ静か。どこまで声出していいのか探り合ってる感が。全力でやればよかったなあ。

「みんなは幸せを感じるのってどんな時?」
いつもアホで、楽しそうで、幸せそうで、そんな月ちゃんから飛び出した言葉にしては、すごく重たくて真面目です。何が続いて、何を語る予定だったのか。私達にはわかりません。なぜなら、
「台本飛んじゃった!5000円払ってきてくれたのにー!まあいいや、『幸福論』!」
なんて、次の曲が始まってしまったからです。
彼女が歌い上げたのは椎名林檎の幸福論でした。
ステージが分離してジェットエンジンを使い空中で歌う(すごい絵だ)月ちゃん。

「君が其処に生きているという真実だけで幸福なのです」

結局、月ちゃんがライブで歌ったのはBeyond the moonと幸福論の二曲だけでした。(Beyond the moonは二回歌いました)
その両方が幸せについて歌っていて。そのことについて、私みたいな人間は深く考え込んでしまいます。どうして月ちゃんは、ここで、はじめてのライブで、幸福論を歌うことを選んだのだろう。
「好きな曲だからに決まってるじゃん!」
とか言われて終わっちゃいそうですけどね。

その後、曲が終わって暗転。次の曲が……と思いきや、アンコール!アンコール!とアンコールが流れ始めます。任せろー!とライブビューイングでもアンコール。(やや小さいものの全体的にやってる人のが多かったかな?)
そしてアンコールに答えて輝夜月ちゃんが登場。
エビフライ(エビーバー)に乗って。

そこからはMCコーナーが始まります。いつものテンションで楽しそうにコミュニケーションを取る月ちゃん。
その中で私にざくっと刺さって抜けない言葉がありました。

 

「触れそうー!触れるかなー!触れないねー!」

これはVRで会場に来ていた人の近くに寄った時の何気ない言葉です。でも私は、これこそがバーチャルなのかも、これが私の熱狂の正体なのかも、と思いました。
彼女たちは私たちに寄り添ってくれます。コミュニケーションも取ってくれるし、どこまでも近付ける。それでも、私達はあの子に触れません。あの子はまぼろしで、電気信号で、存在しないから。
私は最近VRchatというゲームにハマっているのですが、そのゲームも触ることができないので、相手を撫でようと思うと、すり抜けないギリギリの空中で手を動かすんですよね。
触れそう、触れるかな、と思って少し手を下に動かすと、あっさりと私の手は相手の顔や体を貫通してしまう。触れないね。
私達は、近寄れるけれど交われないところにいて、まぼろしだけれど一緒の空間にいて、騒いで笑って、同じ体験をすることができます。
私は「それ」を「バーチャル」と呼びたいのかもしれない。

それからもう一つ。


「Beyond the moonの歌詞は手伝ってもらったけどほとんど月が考えました」
私、これ、えっ、って思ったんですよね。びっくりした。

いつもあの子は幸せそうで
きっとあの子も泣いてる
辛いと思うことでもきっと、
幸せに変えていけるのだろう

これ、だって、誰かが月ちゃんのキャラソン作るときに、キャラに深みを出そうとしたときに出てくるようなワードじゃないですか。(失礼)
でもこれが、月ちゃんが考えたことなのだとしたら、この「あの子」は月ちゃんじゃありません。誰なんだろう。私達なのかもしれないし、他のバーチャルYouTuberなのかもしれないし、誰でもないのかもしれないし、全員なのかもしれない。
どうでもいいんですけど、日本語の「あの子」っていい方が好きで、性別も年齢も限定されないからなんですけど。「あの子」は、誰でもなくて、誰でもある。そんな幅のある言葉で好きです。

月ちゃんは、「幸せ」について考えたことのある子なんだなって思ったら、月ちゃんのことをさらに好きになりました。

で、MCをしていたら、後ろのエビフライ(エビーバー)がどんどん肥大化していきます。そして爆発。なぜ?なぜ爆発した?なぜエビフライが?とわけのわからないまま、煙の中から登場した月ちゃんはなぜか全身がエビフライになっていました。
なんでだよ!!!!!

そしてそのままBeyond the moonをもう一回!

花火が飛び散って会場中に降り注ぐで歌い上げると会場が砕けます。砕けた会場から見えたのは地球でした。zeppVRなんて名前に騙されていましたが、私達は最初から、月の上でのライブを見ていたのです。

「忘れ物のないように現実にお帰りください」

あっという間の1時間弱が終わり、私は現実に帰ります。7階から螺旋階段をぐるぐる降りてVRにも行ってないのに酔いを味わいながら。


輝夜月ちゃんは空を飛びます。
エビフライに乗ります。
花火の降り注ぐ中で歌います。
月のライブ会場で歌います。

みなさんはライブ会場から地球を見たことありますか?
私はあります。

おーわり!